狂拳伝説クレイジーナックル2

1998

『狂拳伝説クレイジーナックル2』は1998年にWIN用として、ZyXから発売されました。

クレイジーナックルシリーズの2作目であり、音声入力対応版も存在した作品でした。

<概要>

あらすじ・・・あらゆる格闘技に於いて、その道を極めようと修行する人間がある程度のレベルに達すると、必ずぶつかる壁がある。
月影心眼流兵法術「かの流派ある限り、全ての武道は2番目以下に甘んじる」と謳われた、地上最強の名を冠する格闘技である。
しかし、その存在が幻と言われて既に久しい。
月影心眼流歴代宗家の中でも希有の実力を持つといわれた格闘家を最後に、その技を継ぐ存在は確認されていない。
その、最後の伝承者である“月影蒼紫”という男が歴史の表舞台より消えてから既に、八十年の歳月が流れていた。

草壁蒼馬は、自分が一体何者なのかわからなかった。
現在の自分を最も明確に表すものが、それまでの人生の記憶であるとするならば、蒼馬はそれを、3年前に無くしていたからだ。
その恵まれた格闘センスのおかげで荒事を専門に食い繋ぐことができているが、そのことすら蒼馬には、かつての自分の人生について疑問を覚える要因にしかならなかった。
「本当の自分を取り戻したい」という思いを秘めたまま、蒼馬は今、クラウンシティという街でストリートギャング団の用心棒をしている。
人と付き合うのはあまり好きではないのだが、リーダーの涼二という男や、その妹の魅羅は蒼馬を快く受け入れてくれた。
しかしそれすらも、ほんのつかの間の幻になると誰が思っただろう?
その日、いつもの場所に着いた蒼馬が見たものは、メンバーの笑顔ではなく、赤い、血の海だった。

<ストーリー>

ZyXの作品なので、当時の購入者の大半は、おそらく原画の武藤慶次さんのキャラ目当てだったと思います。
しかし、今からやる人なんかだと、ライターの荒川工さん目当ての人も多いのかな。
荒川工さんは今ならファンも結構いるのでしょうが、ゲームは本作がデビュー作だったと思うので、当時からライター目的って人はありえないでしょうから。

本作は前年に発売された、クレイジーナックルシリーズの2作目です。
基本的にはシリアスとギャグがバランス良く含まれた燃えゲーですね。
ただ、前作より雰囲気が暗くなったり、前作の主人公がギャグ要員になったりしていますので、前作ファンだと少し微妙に感じる人もいるかも。
シリーズものではあるのだけれど、前作の熱烈なファンよりも、前作を知らない人の方が案外素直に楽しめるのかなとも思ったり。

また、雰囲気が変わったとはいえ、続編故に新鮮さは減りますし、それでいて某格ゲーの色が強く反映されていますので、独自性や個性を重視する人とは相性の悪い作品でしょうね。
まぁ、つまりは私みたいなタイプなんですが。

<感想>

シナリオ面では不満もあったものの、やっぱりグラフィックは良かったです。
それと基本はADVなのですが、途中に戦闘も含まれていまして。
これがマウスドラッグを用いていたんですね。

それに加え、こちらは私は未プレイなのですが、本作には音声入力対応版もありました。
当時のZYX作品の幾つかにあった機能ですね。
マウスジェスチャーや音声入力は、今でもまだ珍しいくらいだし、ましてや本作が出たのは98年ですからね。
未成熟でまだ時期尚早だったとしても、将来への可能性を感じさせてくれただけでも、価値があったのではないでしょうか。

<評価>

ある意味不思議な作品であり、内容面では新鮮さの乏しい作品でしたが、入力方法とかグラフィックで将来のADVに期待したくなる作品でしたね。

ランク:C(佳作)


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Last Updated on 2024-12-30 by katan

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