『初めての彼女』は2019年にWIN用として、Waffleから発売されました。
一応NTRってことになっていますが、ヒロイン視点からの丁寧な描写が秀逸な作品でした。
<概要>
ゲームジャンルはノベル系ADVになります。
あらすじ・・・
「初恋の女の子で、初めて愛し合った女性は、風俗嬢だった」
二十歳の誕生日を三ヶ月後に控えた今でも高木憲秋は未練を引きずっていた。
中学入学式の日から、青春の六年間を費やした初恋を、大学二年生の今になっても、未だ捨てきれない。
告白も出来ずに離れ離れになってしまってからも、想いを抱き続けてきたが、あの子がどこにいるのか、いまどうしているのかも分からない。
さすがにもう諦めをつけて、新しい恋を始めなくてはいけないと思いきり、バイト先の店長 高橋に相談した結果、脱童貞&あの子への想いを断ち切るために風俗デビューを決心する。
思いきって憲秋が風俗に行くと、自分の相手になったのはなんと初恋のあの子だった…
<感想>
公式ジャンル名は重厚な青春NTRアドベンチャーであり、近年の寝取られゲーのテンプレ的な構造になっています。
つまり、最初に主人公視点のルートを読み、その後に実はその頃ヒロインはという感じで、ヒロインルートを読むという構造ですね。
本作の場合は、その後に更に派生ルートも存在しますが、基本的には上記のとおり、よくあるNTR作品の構造と言えるでしょう。
なお、派生ルートも後味が悪く、全体的に救いがないので、ハッピーな終わり方でないとだめという人には、この作品はおすすめできないです。
さて、NTRゲーの良い作品の多くは、主人公とヒロインとの関係性が良く描かれています。
ヒロインに対する思い入れが深まれば深まるほど、寝取られた時の破壊力が増しますから、この部分の描写は大事になってくるのです。
ただ、本作の場合、ヒロインが風俗嬢でして。
そのことがあってか、寝取られという観点からは、ハッキリ言って微妙な作品だと思います。
他方で本作は、ヒロイン視点のテキストが秀逸でした。
ヒロインの心情とかが、しっかり描かれているのです。
このルートだけに限っていうならば、名作級のインパクトがあります。
本作については、一般的なNTRゲーとは異なり、主人公とヒロインとの関係性よりも、ヒロインの境遇であるとかヒロインの辿ってきた軌跡とかの方が、ストーリー上でも重要なウエイトを占めます。
つまり、本作は、まだ大人になりきれない若者たちが、大人に翻弄される様を描いた作品であり、雪宮秋乃の物語なのです。
これ、この雪宮秋乃を主人公にして、すなわち、雪宮秋乃の半生を描いた物語として作っていたならば、凄く良い作品になったように思います。
昔のアダルトゲームは、女性主人公の作品もいろいろありました。
なんで本作を、女性主人公の作品として出さなかったのでしょうか。
確かに最近は、女性主人公にしてしまうと、乙女ゲー扱いされてしまうことがあります。
それだと、男性ユーザーに手に取ってもらいにくくなります。
もし男性ユーザーに購入してもらうために、それで無理やりNTRゲーの皮を被らされたのであれば、何とも残念で仕方ありません。
<評価>
総合ではギリギリ良作としておきます。
狙ってこの形になったのなら話は別ですが、セールスのためにこの形になったのだとしたら、名作級の良いところもあっただけに、実にもったいない作品でした。
繰り返しますが、本作は構成を変えて作り直せば、凄く化ける作品だと思います。
いずれにせよ、NTRとしてはどうなのかなとは思いますが、女性キャラの心理描写の優れた作品をプレイしたいのであれば、一見の価値のある作品だと思いますね。
ランク:B-(良作)
Last Updated on 2024-08-09 by katan




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