CALII

1991

『CAL2』は1991年にPC98用として、バーディソフトから発売されました。

90年前後に絶大な人気を博した、バーディソフトの代表作になります。

<概要>

CALシリーズの第2弾になります。
時の女神アイオーンに連れ去られた恋人の美加ちゃんを救うため、愛と美の女神ヴィーナスと共に、時の世界に乗り込んでいくという内容で、基本的にはファンタジーものになるでしょうか。

ゲームジャンルとしてはマップ上での移動はあるものの、コマンド選択式のADVと言えるのでしょう。

<感想>

今でこそ、このグラフィックは最高だと思うようになりましたが、最初はあまり好みでもなかったわけでして。
だから私がバーディソフトの作品に手を出したのは、結構後からだったりします。

エロゲの記事とかを見ていると、世代の違いを感じることがしばしばあります。
近年の昔のエロゲを振り返るような企画記事を読むと、エルフだのアリスだのって、現存する老舗ブランド中心で、っていうか、それしか書いてないことが多いです。
でも、エルフやアリスが発足時からナンバー1とは限らないでしょうに。
今のトップブランドだって、デビュー作からトップだったわけではないすし。
今はブランドがなくなって、そのために若い人は知らないけれど、当時は絶大な人気を有していて、その後何らかの理由で失速したブランドも当然あるわけでして。
バーディソフトなんてのは、まさにその典型的な例であり、今はブランドがないので、当時を伝聞でしか知らない人の口から、その名や作品名が出てくることは、ほとんどありません。
しかし90年前後にリアルタイムで楽しんでいた人に、その当時最高に好きだった作品の話を聞くと、高い確率でバーディソフトの、より具体的にはCALシリーズの名が挙がるわけでして。
体感的な印象だと、エルフやアリスの作品よりも多く名を耳にするようにすら思います。

まぁ、売れる作品と内容の良い作品は、必ずしも合致しないですからね。
今でも売り上げが悪くとも熱狂的信者のいる作品はあり、名作の企画記事なんかでは、近年の作品欄には、売上の良い作品よりも熱狂的信者のいる作品の名が挙がりやすいです。
そういう作品って、いつの時代もあるんですよね。
昔の名作欄は売上上位作品ばかり掲載し、今の名作欄は売れてないけど内容重視っていうのを度々見かけるけど、それって、いかにも昔のことは知らないから適当に書いてますって感じで、納得できないんですよね。
一般論で考えるならば、ネットで情報の得やすくなった近年の方が、売上と内容的な名作の一致度が高くなっても不思議でないでしょうに。
昔の方が情報源が少ないのであり、それで売上と内容が一致するとは考えられないでしょう。
そしてもし内容的な観点から名を挙げていくのであれば、やっぱり90年前後のバーディソフトは無視できないはずなんですけどね。

<ゲームデザイン>

さて、上記のように本作では美加ちゃんを救うことが目的であり、そのためには3種の神器とクリスタルの剣が必要になります。

ゲームでは、まず簡易的な大きめのマップが表示されており、そこから移動場所を選んで、移動先でイベントをこなすタイプになります。
移動した先のステージを1つをクリアしたらまた1つって感じなわけで、ステージ制とも言えるでしょうね。
そのステージは全部で12章まであり、それぞれが世界各地をイメージしたものになっていました。
例えば西部の章とか、ドイツの章とか、アラビアの章とか、中国の章とかって感じですね。

<ストーリー>

もともとテンポの良いテキストなので、テキストだけでも十分に満足できるとは思います。
それに加えて章仕立てになったことで、更にメリハリが利いて良くなったと言えるのでしょう。

キャラの魅力も十分で、それが一つの特徴でもあるのですが、同時に様々な世界をとても綺麗に描いており、その世界観の良さでファンタジーものとしても楽しめる内容でした。

<グラフィック>

これらの綺麗な世界観やノリの良いテキストも素晴らしかったけれど、それ以上に評判が良かったのがグラフィックでしょうか。

いつの時代でもCGが綺麗なブランドは人気を呼ぶものですが、この当時では断トツでバーディソフトが綺麗だと言われていました。
そして、本作もまたバーディソフトの名に恥じぬ、とても綺麗な出来に仕上がっていました。


サウンドも各世界にマッチしたものが用意されていましたし、音と絵とテキストのそれぞれの良さが相まって、キャラと世界観の魅力をより一層引き立てていたのでしょうね。

<評価>

テキスト良し・サウンド良し・グラフィック良しな作品ですからね。
今でもそうですが、これだけで名作と言われるのも間違いないでしょう。

たぶん、私の評価は当時の一般的なものよりも、かなり低いと思います。
というのも、システム面に目新しさがあるわけでもないですし、ストーリーでは他にもっと良かったと思えるものもありましたし、ボリュームも前作よりはマシですが、それでもまだ少なめでしたしね。
粗も少ない完成度の高い作品だとは思いますが、本当に突出していたのはやっぱりCGだけって思えたものですから。

そういうわけですので、個人的には少し低めになったかなとは思いますが、それでも名作に変わりはないでしょう。
とかくアダルトゲームの歴史なんていうと、92年の『同級生』から語りだすのを見かけますが、91年にも個性的な作品は多かったわけでして。
世界観やボリュームの『ランス3』、ストーリーの『NIKE』『コズミックサイコ』、ゲームデザインの『ELLE』『GIDYY』、そしてグラフィックの『CAL2』。
いずれもそれぞれの分野で輝いた作品であり、欠かすことの出来ない名作なんだと思いますよ。

ランク:A-(名作)


PC-9801 5インチソフト CAL2
CAL+CAL2 TOWNS

Last Updated on 2024-08-22 by katan

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