ことのはアムリラート

2017

『ことのはアムリラート』は2017年にWIN用として、SukeraSparoから発売されました。

エスペラント語の勉強にもなる珍しい作品でしたね。

<概要>

ゲームジャンルはノベル系ADVになります。

あらすじ・・・
女子校生の‘凜’は、地元の商店街で買い食いをした直後、周囲の空気が一変したことに驚く。
「…なんで、空がピンクなの…」
よく知るはずの場所なのに、『看板の文字は読めず、人々が話す言葉も意味不明』な空間へ様変わり。
状況が飲み込めない凜は、途方に暮れて座り込んでしまう。
…と、そこへアイドル並にカワイイ女の子―‘ルカ’が現れ、救いの手を差し伸べてくれたのだった。
自称ポジティブさが売りの女子校生‘リン’と、カタコトの日本語でサポートしてくれる‘ルカ’。
これは、そんなふたりが手探りの意思疎通で織りなす、もどかしくも純粋な…女の子同士の物語。

<感想>

ある日、異世界に飛ばされた女性主人公と、その世界で出会った女の子との、百合物語ですね。

異世界に飛ばされた場合、常識で考えるならば、そもそも言葉が通じないはずです。
大抵の異世界ファンタジー作品は、その辺を意図的に無視していますが、中には抵抗を感じていた人もいるのではないでしょうか。
本作は、その部分にきちんと向き合っており、異世界に飛ばされた主人公は、言葉が分かりません。
そこで、その世界で使われている、ユリアーモという言葉を覚えていくことになります。
実は、このユリアーモは、本作独自に作ったのではなく、国際共通語として考案された、エスペラント語を用いているのです。
そのため、本作のジャンルとしては、百合+エスペラント語学習と考えるのが妥当なのでしょう。

本作を通して、エスペラント語の勉強もできますし、こうした行為は、異世界ものとも相性が良いです。
また、少しずつ言葉を覚えながら意思疎通を図っていく流れと、百合という題材も、比較的相性が良いと思います。
組み合わせとしては悪くないうえに、他所でやっていない手薄なジャンルとなれば、さじ加減次第では凄く面白くなりえた作品だと思います。

問題は、そのさじ加減でして。
本作のプレイ時間の大半は、エスペラント語のレッスンに割かれます。
そのため、百合の部分にだけ興味を持った人は、語学学習なんていらないんだ、もっと百合の部分を見せろと、不満を抱いてしまうと思います。

また、レッスン以外のストーリー部分は薄く、百合としてはまだしも、異世界ファンタジーとしてのストーリーを期待すると、まずガッカリしてしまうでしょう。

エスペラント語のレッスンを入れるにしても、あくまでも従的な立場におさえて、異世界と百合というところでのストーリー部分を厚くした方が、絶対に良い作品になったと思います。
そのバランスの点で、少しもったいない作品でした。

<評価>

総合では佳作としておきます。

物足りない部分もいろいろありますが、個性は十分にある作品でした。
特に楽しみながらエスペラント語に触れられるという点では、オンリーワンな作品だと思いますので、その点に興味がある場合には、おすすめの作品といえるでしょうね。

ランク:C(佳作)


Last Updated on 2024-08-19 by katan

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