VIPER-V12

1995

『VIPER‐V12』は、1995年にPC98用として、ソニアから発売されました。

PC98時代のアニメーション作品で有名なソニアを代表する作品ですね。

<概要>

ゲームジャンルはADVになります。
ソニアを知っている人であれば、説明するまでもないのでしょうが、本作はフルアニメーション作品になります。

Vシリーズはオムニバス作品でもあり、
本作にも、下記の3つのシナリオが収録されていました。
「ANGEL・DUST」
「未来特捜ブレイバン」
「魔法の賭博師トトカル★チョミ」

<感想>

知っている人は読み飛ばして構わないのですが、VIPERシリーズは、ソニアから発売された作品のタイトルについており、特徴としては、フルアニメーションであることが挙げられ、PC98時代のアニメーションゲームとしては、知らない人はいないくらい有名でした。

フルアニメ―ションで音声付きで、他のアダルトゲームよりグラフィック演出等が優れていた反面、どうしてもボリュームは少なかったです。
そのため、最近のユーザーが何も知らずに今プレイすると、あまりその価値が分からないかもしれません。

かつて、胡椒と金が同価値で取引された時代がありました。
時代がかわれば、価値観も全然変わってくるわけです。
そして、ある意味、近年で最も価値が下がったのが映像作品なのでしょう。
今はサブスクで手軽にアニメが見られますし、円盤も安く買うことができるので、好きなアニメーションを手頃な価格で見られる時代になりました。
しかし、90年代はそうではなかったわけでして。
レーザーディスクとかも高かったですしね。
書籍の価格とかと比べると、映像作品はどうしても高かったです。
だから、フルアニメーションのオリジナル作品を購入できる、しかもエロいシーンもあり、ゲームとして多少のインタラクティブ性もあるとなると、一定の需要と人気があるのも理解できると思います。
なお、本作は、SF系が2作品に、魔法少女系が1作品と、どれもアニメーションに向いた題材でした。

ところで、VIPERシリーズの最高傑作は何かとなると、個人的には『VIPER CTR ~あすか~』を挙げますが、これはソニア作品のキャラの中でも特に人気の高い、藤堂あすかの出演作品だからです。
『VIPER -V16-』の本条寺あきらも大人気でしたし、そうした人気キャラのいる作品が根強い人気を得ているように思います。

もっとも、当然ながら、違う観点で評価する人もいるでしょう。
本作には、藤堂あすかや本条寺あきらのような、特別人気のあるヒロインはいません。
しかし、某雑誌の95年のベスト企画では、本作が総合3位、ADV部門で4位に入っていたわけでして。
95年という黄金期で強烈な作品が一杯あるなかで、この数字は大したものです。
Vシリーズはオムニバスであり、本作にも3作収録されています。
全体のボリュームが少ないうえに、更に3分割されるわけですから、個人的には、Vシリーズはそれほど好きではありません。
しかし、私の好みや基準を一旦抜きにして考えると、本作を高く評価していた人も多かったということであり、本作をシリーズ最高傑作に挙げる人も少なからずいるように思います。

<評価>

というわけで、個人的には結構楽しかったのも事実なのですが、グラフィック演出以外は高く評価できないこと等から、あまり高い評価にはならず、ギリギリ良作とします。

ただ、上記のとおり、当時は高く評価されていた作品ですので、本作をシリーズ最高傑作と考える人もいるでしょう。
そのため、このシリーズに興味を持った方には、プレイしてもらいたい作品と言えるように思いますね。

ランク:B-(良作)


駿河屋

DL版

Last Updated on 2024-11-02 by katan

タイトルとURLをコピーしました