ひぐらしのなく頃に

2004

『ひぐらしのなく頃に』は2004年にWIN用の同人ゲームとして、07th Expansionから発売されました。

『月姫』の後に登場した同人ゲームのヒット作でした。

<概要>

ゲームジャンルはノベル系ADVになります。

あらすじ・・・
昭和58年初夏。
例年よりも暑さの訪れの早い今年の6月は、昼にはセミの、夕暮れにはひぐらしの合唱を楽しませてくれた。
××県鹿骨市。県境にある寒村、雛見沢村。
人口2千に満たないこの村で。それは毎年起こる。
雛見沢村連続怪死事件(1979年~1983年)
毎年6月の決まった日に、1人が死に、1人が消える怪奇。
巨大ダム計画を巡る闘争から紡がれる死の連鎖。
昭和中期に隠蔽された怪事件が、蘇る。陰謀か。偶然か。それとも祟りか。
いるはずの人間が、いない。いないはずの人間が、いる。
昨夜出会った人間が、生きていない。そして今いる人間が、生きていない。
惨劇は不可避か。屈する他ないのか。でも屈するな。君にしか、立ち向かえない。

<感想>

時々あるんですよね、あぁこれは売り方が上手いな~って作品。
マニクラとか君望とかね。
本作に対してまず思うことも、広い意味で、売り方が上手かったなってことです。

2004年の時点で、前半部分である『ひぐらしのなく頃に』が発売されました。
本作自体も同人ということもあり、低価格で手に取りやすかったのですが、同時期に1章分をまるごとフリーで配布しましたからね。
フリーで遊んで楽しめた人は、安いからゲームも買ってみようかって気になるでしょう。
私もその1人でしたし。

また、今と違って、実は本作の出始めた頃って、ちゃんとした推理物かなって雰囲気も漂わせていましたから、ちょうど萌えゲーに飽きてきた私のような人間の多くが釣られましたし。

加えて、時期も良かったですね。
『月姫』のヒットの影響などもあり、同人ショップは増えましたが、続くヒット商品がなかったためにショップも必死でした。
新たなヒット商品が欲しい時期に本作が出てきましたからね。
『月姫』に関しては口コミで広まった感が強いですが、当時の販売ショップの状況を見ていると、本作に関しては、少なくとも最初の頃は、ショップが主導となっていた感じが否めません。
ユーザーの熱意より先に、ショップの必死さの方が伝わってきましたからね、
ユーザー主導で誕生したブームではなく、ショップ主導による作られたブームっていう雰囲気でした。

ゲームの内外含めた様々な要素が見事に功を奏し、次第に知名度があがっていきました。
その頃には「解」の各章も発売されだしていたわけですが、そこには推理物としての影はなく、推理物を期待して手を出した初期の一部のファンはガッカリしたでしょう。
しかし、その代わりに萌えと燃えという、その当時の若いユーザーうける要素が存分に含まれていました。
結果的には、当初の支持層である少数派を切り捨てつつも、多数派の支持を得られる方向に進んだわけですからね、
ここまでが全て計算ずくならば凄いとしか言いようがありません。

もちろん、こうした展開がなしえたのも、萌えて笑えるキャラや、燃えるようなストーリーをきちんと作れたから、つまり支持を得られるだけの内容が伴っていたからこそなんですけどね。
テキスト的にも、決して美文ではないかもしれないけれど、簡潔で読みやすいので、好き嫌いなく楽しめそうですし。
売れるべくして売れたというか、いろんな意味で上手いな~って思ったものです。

ちょっと雑談めいた話が多かったので少し中身に入りますが、本作は画面全体を文字で覆うタイプのノベル系ADVになります。
選択肢はなく、完全な1本道です。
萌えゲーのような日常パートから始まり、次第にミステリーっぽくなるところで、この出題編は終わります。

そのため、本作をクリアした直後であれば、物語のジャンルはミステリーと記述していたでしょう。
しかし、2006年に発売された解答編を見るに、ミステリーではなくホラー・伝奇といった認識でいた方が、素直に楽しめるのではないでしょうか。
客に買わせる売り方としては上手いなと思ったものの、散々ミステリーとして煽っていただけに、プレイヤーへの配慮としては少し疑問も感じてしまう作品でした。
その辺の経緯を知っているがゆえに、この作品の売り方の上手さは褒めつつも、素直に好きになれないのです。

<評価>

個人的には、上記の経緯があるがゆえに、解答編も含めた全体の印象としてはあまり良くないのですが、この出題編をリアルタイムでプレイした時点では、期待と興奮を持って終われましたからね。
未完であるがゆえに高くも評価できないのですが、それでも良作であることに違いはないでしょう。

ランク:B(良作)


Last Updated on 2026-01-20 by katan

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