『あけいろ怪奇譚』は2016年にWIN用として、シルキーズプラスから発売されました。
前作の欠点を補いつつ、水で薄めたような印象の作品でした。
<概要>
ゲームジャンルはノベル系ADVになります。
あらすじ・・・
四人の女生徒が立て続けに自殺した。
その衝撃的な事件は一部の生徒たちの間で不謹慎な盛り上がりを見せ、いつしかこう噂されるようになった。
四人の女生徒は学園の七不思議の一つ、『旧校舎の幽霊』に呪い殺されたのだ……と。
多くの者にとってはくだらない噂であり、その他大勢の一人である佐伯社にとってもそうであった。
しかし、社には無視しきれない理由があった。
四人の女生徒が自殺してから、奇妙な夢にうなされるようになったのだ。
熟睡することができず、日に日に、自覚できないほど緩やかに衰弱していく中、社の前に一人の少女が現れる。
ベルベットと名乗った不思議な少女は、社に告げる。
――あなた、呪われている
<感想>
前作である『なないろリンカネーション』とは主人公が異なり、完全な続編というわけではないので、本作からのプレイでも大丈夫です。
もっとも、同一の世界を舞台にしており、前作をプレイしていた方が、より楽しめるのでしょう。
・・・というか、むしろ本作は、詳細は後述しますが、前作をプレイして楽しめた人がプレイすべき作品なのであり、前作を楽しめなかった人は向かない作品なのだと思います。
さて、本作の良かったところというか、前作より進化したところとしては、単純にボリュームが増えたことや、フローチャートが付いてプレイしやすくなったことが挙げられます。
前作の弱かった部分を補ってきていることから、本作に致命的な欠点はありません。
他に嫌われるような要素もないですし、そういう意味では安心してプレイできる作品なのでしょう。
ただ前作は、短所もあったかもしれないけれど長所もあったわけで、特にキャラのかけ合いとか会話シーンは楽しかったのです。
だから今作もテキストは問題ないだろうと思ってプレイし始めたのですが、やってて、あれっ?って思いまして。
何か会話が楽しくないのです。テンポも悪いですしね。
ストーリー全体を通してみても、前作よりインパクトは落ちたといわざるをえないのでしょう。
ここからは個々人により印象も異なってくると思うのですが、前作が非常に楽しめた人ならば、
前作より多少インパクトが落ちたとしても、今作も十分に楽しめると思います。
そうすると、致命的な欠点のない作品ですから、全体として完成度の高い作品とみえるのでしょう。
逆に前作を非常に楽しめたとまでは言えない人の場合、つまり私のようなタイプなのですが、前作の魅力が損なわれボリュームだけ増した、言い換えれば水増しして薄めたような作品に見えてしまい、とても印象の薄い作品となってしまうのです。
<評価>
致命的に悪い部分もないのだけれど、どの部分も水準レベルの作品でもあり、良い部分の見つからない印象の薄い作品でもありました。
いつの時代にもあるのだけれど、リアルタイムでプレイした初心者には高水準の完成度の高い作品と映り、数年後にプレイした人には何が良いのかさっぱり分からないような類の作品なのでしょうね。
もっとも、上述した通りの作品ですので、前作を非常に楽しめた人なら、普通には楽しめる作品だとは思います。
個人的には、もう少しテキストの楽しめるライターだと思っていただけに、
その点の誤算が痛かったですね。
ランク:D-(凡作)
Last Updated on 2024-09-01 by katan



