ビブリア古書堂の事件手帖 栞子さんと奇妙な客人たち

『ビブリア古書堂の事件手帖 栞子さんと奇妙な客人たち』
最近評判になっていたものですから。
三上延さんの本はシャドウテイカーを全部読んで、その後モーフィアスを途中まででしたので、それ以来になりますね。
ビブリア古書堂の事件手帖

感想

1巻は短編が全部で4本。
主人公が古書店の店主である栞子さんと出会い、そこの店員となり、様々なお客さんとのエピソードが綴られていくことになります。
基本的にどの話もミステリー仕立てになっており、怪我で入院している栞子さんが安楽椅子探偵のように、古書などから得た情報をもとに推理するって流れです。

書籍が題材に扱われている点やミステリー仕立てというのは、何か文学少女シリーズにも似ていますね。
もっとも、文学少女シリーズが特定の本の内容に着目していたのに対し、こちらは舞台が古書店なわけで、題材となった古書の歴史であるとか、その本が人々の間でどういう変遷をたどってきたのかとか、そっちの方に比重が置かれています。
古い本には、それと同じだけの所有者の歴史があるわけで、こういう切り口は面白いなと思いました。
これは、幅広い層に受けるのも分かる気がします。

著者は『シャドウテイカー』の頃と雰囲気はガラっと変わったものの、基本的にラノベ出身なので、キャラとかラノベ好きでも入っていきやすいです。
逆に浮ついた雰囲気もないので、ラノベが苦手な人でも全く問題ありません。

最近のブックオフしか知らない世代はどうか知りませんが、昔は地元の古本屋があったので、年配の人ほど自分だけの古本屋にまつわるエピソードなんかもあるでしょう。
作者が古書店が好きというのが伝わってくるだけに、自分の思い出なんかも一緒に思い出されるようで、何か懐かしいような気にもなってきました。

私はFTやSF系が好きだったのですが、
作中にも出てくるサンリオSF文庫やちくま文庫、講談社学術文庫などの絶版文庫も集めた時期もありました。
高いのも多くてね、ゲーム中心な私は結局収集をやめてしまったのですが、これを読んでるとまた集めたくなりますね。
私は古書店の店員ではないので、古書がどういう人々の間を変遷してきたのか、そういうものに触れる機会はあまりありません。
でもネットオークションで売却した時に感謝されたこともあり、その時は非常に嬉しかったですね。
そんなことをふと思い出したわけであり、本や本屋に思い入れのある人ほど何か込み上げてくるものがあるような、そんな作品でした。
中に挿絵は全くないものの、一応はラノベの範疇になるのでしょうが、久しぶりに続編がすぐ読みたくなる大満足の作品でしたね。


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Last Updated on 2024-04-13 by katan

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